2017年2月1日水曜日

<年金受給者の死亡後に支払われる年金は誰のもの?> 

厚生年金や国民年金は2ヶ月に一度、後払いで偶数月の15日に支給されます。例えば、2月分と3月分は415日に、4月分と5月分は615日に支払われることになっています。

では、年金受給者が47日に死亡した場合には、どうなるでしょうか?

2月分と3月分が415日に支給されることが前提ですが、その段階でその年金受給者は存在しません。ですから、遺族がその未支給年金を請求することになります。

ちなみに、47日に死亡していたとしても、4月分も全額請求出来ます。

この2月、3月、4月分の未支給年金は相続税の対象になるでしょうか?

未支給年金の取扱いについては、平成7117日に最高裁判決が出ております。

この判決によると、「未支給年金は遺族の生活保障を目的とした立場から、死亡した受給権者の相続税の課税対象とはならず、遺族の固有の権利として請求出来る」とされております。

また、所得税法基本通達34-2では、「死亡した者に係る公的年金等で、その死亡後に支給期の到来するものは、その支払を受ける遺族の一時所得に該当する」とされております。

一時所得は、(総収入金額 - 支出した金額 – 50万円) × 1/2  と計算するので、他の一時所得がなければ50万円以下の年金については課税ないことになります。

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