2014年1月31日金曜日

税金まめ知識 : 消費税増税前にパソコン等を買うべきか?

最近よく、お客様からこんな質問をされます。


「今年4月から消費税が5%から8%に上がるので、そろそろ買おうと思っていたパソコンでも買おうかと思いますが、どうでしょうか?」と。


確かに、商売をされている方にとっては、いずれは買わなければならないものについては、消費税増税前に買っておいた方がいいと思うかもしれません。


しかし、実はあまり知られていないことですが、法人や個人事業主の場合はパソコン等、事業で使うものについては、20144月以降に買っても消費税に影響はありません。


確かに、増税後にパソコン等を買うと5%と8%の差額3%分は買う時には多く払う必要があります。


しかし、法人や個人事業者の消費税の計算については、


「売った時の消費税から買った時の消費税の差額を納付する」


という性質のものなので、消費税の申告納付するときに、差額の3%分控除できる金額が増えるので、その3%分だけ納める消費税額が少なくなります。


つまり、買った時に消費税は3%増えますが、消費税の納税の時にその3%支払う消費税額が少なくなるので差し引きが0になります。


ですから、法人や個人事業者で消費税を原則課税で納付している方については、本年4月の消費税増税前に買っても、後に買っても増税の影響はないことになります。


ただし、簡易課税を選択している場合や免税事業者については4月の増税前に買った方が得になります。

ちなみに、過去の消費税増税時の動向から、消費税増税の翌月以降は物価そのものが下落する傾向があるので、本年4月以降に買う方が有利になることもあります。


詳しくは、中央財務までご連絡下さい。


近畿税理士会所属 税理士 渡辺裕